「指導的地位にある人々の性別に偏りがない社会」第5次男女共同参画基本計画について
令和3年度から5年間の女性政策をまとめた「第5次男女共同参画基本計画」が閣議決定されました。
「指導的地位にある人々の性別に偏りがない社会」 を目指す
2003年に設定された、2020年までに指導的地位に占める女性比率を少なくとも30%程度にするという、目標は達成できず、先送りとなり、新たな目標として2030年代には「指導的地位にある人々の性別に偏りがない社会」 を目指し、その通過点として「2020年代の可能な限り早期に指導的地位に占める女性の割合を30%程度」にするとしています。
政府は、これまで目標達成に向けて女性就業者・上場企業女性役員の増加といった道筋をつけてきたとしていますが、とりわけ国際的に遅れているのが政治参画の分野です。
基本計画案では、国政選挙と統一地方選挙で議員候補者に占める女性比率を2025年までに35%とする目標を設定し、政党に対して女性候補者の割合を高めることを求めたり、地方議会には議員活動と家庭生活の両立、ハラス メント防止などを要請したりするとしています。
そのほか、雇用分野では、男性の育児休業取得率の向上や、非正規雇用比率の高い女性の正規雇用への転換や男女間の待遇差解消、 就職活動中の学生らに対するセクハラ防止などの施策が盛り込まれました。
また、新型コロナの感染拡大の影響による家庭内暴力や性暴力の増加や、養育費の支払い確保などひとり親家庭の支援などの課題に取り組むとしています。
なお、一度は盛り込まれた選択的夫婦別姓制度については、自民党内で賛否が対立し、 文言そのものが削除されました。