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【同一労働同一賃金ガイドライン】具体例から学ぶ「基本給」の考え方

    
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【同一労働同一賃金ガイドライン】具体例から学ぶ「基本給」の考え方

前回、通常の労働者とパート・有期雇用労働者との待遇差が不合理か否かを判断する要素についてみてきましたが、どのような場合に不合理となるか具体的には明確になっていません。

この点について、厚生労働省では「同一労働同一賃金ガイドライン」を策定し、原則的な考え方・具体例を示しています。

「同一労働同一賃金ガイドライン」とは

このガイドラインの名称は、「短時間・有期雇用労働者及び派遣労働者に対する不合理な待遇の禁止等に関する指針」(平成30年12月28日厚生労働省告示430号)です。

名称にあるように派遣労働者に関することも定めていますが、ここではパート・有期雇用労働者についてみていくことにします。

同ガイドラインでは、待遇差の合理・不合理に関して、①基本給、②賞与、③各種手当、④教育訓練・福利厚生の4項目について、それぞれ基本的な考え方、「問題とならない例」「問題となる例」を例示しています。

紙幅の関係から「基本給」についてのみ紹介します。 

「基本給」の基本的な考え方

基本給の基本的な考え方は「労働者の能力又は経験に応じて支払うもの」「業績又は成果に応じて支払うもの」「勤続年数に応じて支払うもの」など、その趣旨・性格がさまざまであることを認めた上で、それぞれの趣旨・性格に照らして、実態に違いがなければ同一の、違いがあれば違いに応じた支給を行わなければならないとしています。

「問題とならない例」と「問題となる例」

例えば、労働者の能力又は経験に応じて支払う趣旨・性格の基本給において、「問題とならない例」から一つ挙げると、「A社においては、定期的に職務の内容及び勤務地の変更がある通常の労働者の総合職であるXは、管理職となるためのキャリアコースの一環として、新卒採用後の数年間、店舗等において、職務の内容及び配置に変更のない短時間労働者であるYの助言を受けながら、Yと同様の定型的な業務に従事している。A社はXに対し、キャリアコースの一環として従事させている定型的な業務における能力又は経験に応じることなく、Yに比べ基本給を高く支給している」といった具合です。

一方の「問題となる例」を挙げると、「通常の労働者であるXが有期雇用労働者であるYに比べて多くの経験を有することを理由として、Xに対し、Yよりも基本給を高く支給しているが、Xのこれまでの経験は現在の業務に関連性を持たない」といった例が挙げられています。

待遇差の合理・不合理がイメージしやすい

以上のように、同ガイドラインでは具体例を挙げることで、待遇差の合理・不合理についてイメージしやすくなっており、また行政指導の基準になり得ることから一読することをお勧めします。

ただし、退職手当、住宅手当、家族手当など、ガイドラインに示されていない待遇についても不合理と認められる相違がある場合には、その解消が求められることは言うまでもありません。 

なお、不合理な待遇差の解消に当たっては、基本的に労使の合意なく通常の労働者の待遇を引き下げることは望ましい対応とは言えないことなどに留意する必要があります。

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